Akigawa Valley Geo Tuor 

ジオツアー

新たなジオ資源を発掘しお知らせするチャレンジは、私たちの原動力であり、それを共有しより良いサービスを提供することは喜びです。
楽しくも真剣に取り組んでいきますので、ご一緒にお楽しみください。

なおジオツアーには、1)市民向けガイドツアー 2)会員向けガイドツアー 3)フィールドワーク(学習会) 4)調査・研究のための巡検などがあります。適切なものを選んでご参加ください。

2024年度 ジオツアー

2024年度ジオツアーの計画が決まりました。こちらから ご覧下さい。
✪ 参加費\1,000 高校生以下の就学児は半額

✪ 申込みは、期間内にメールで申込み 定員になり次第〆切(詳細はこちらから


(1)草花丘陵の成り立ちをさぐる 実施日4月28日(日) 定員15名 申込み受付4月15日~20日  
(2)三頭山は火山だった? 実施日5月11日(日) 定員15名 雨天延期 予備日5月19日(日) 
  申込み受付4月27日~5月4日
(3)北秋川で構造線をまたぐーー四万十帯から秩父帯へのプチ冒険 実施日11月17日(日)定員15名 
  申込み受付11月1日~9日
(4)五日市町層群を全部見るーー日本列島誕生の頃の150万年トラバース 実施日12月1日(日)定員15名
  申込み受付11月18~24日


秋川流域ジオの会ジオツアー 次のツアーの募集を開始します。

ジオガイドツアー➀ 「草花丘陵の成り立ちをさぐる」


草花丘陵はハイキングコースがいくつもあり、のんびり散策できるところです。 
では、その草花丘陵を形作っている地層はどうなっているのでしょう。 
沢を下りたり、尾根を歩いたりしながら、じっくりその地層を観察するジオツアーです。 

★期日 4 月28日(日曜日) 雨天中止(前日の夕方連絡)
★集合 武蔵五日市駅 8:30(西東京バス 8:45 発)スタッフ居る 
  又は福生駅 西東京バス8:26発(武蔵五日市行き)  塩沢寶光寺 9:00(最終集合地)スタッフ居る
★コース 塩沢寶光寺(トイレ)9:20発
  ⮕足下田沢9:55 友田層と大荷田層【解説ポイント➀】
  ⮕草花丘陵尾根歩き10:40~
  ⮕小熊沢上部11:40 大荷田層(昼食・野外トイレ)【解説ポイント➁】
  ⮕小熊沢下部(東光院西)12:50 友田層と大荷田層【解説ポイント➂】
  ⮕妙見宮13:50 南側の眺望を楽しむ【解説ポイント➃】
  ⮕バス停まで近く通りの石造物
  ⮕尾崎バス停 解散15:30
★歩く時間 3 時間程度 道路歩き 沢への上り下り・丘陵尾根への上り下り等 少しアップダウンあり
★持ち物 昼食 参加費 1000 円 バス代武蔵五日市駅往復 750 円程度  軽登山以上のしっかりした靴
  沢に入りたい場合は長靴
 
★申し込み
  4月15日~4月20日 [email protected]
  参加希望の方は受付期間中に、上記のメールアドレスに参加したいツアー番号・氏名・年齢・
  住所・電話番号を書き、申し込んでください。受付期間中でも定員に達し次第、〆切ります。


2023年度 ジオツアー

2023年度ジオツアー計画が決まりました。こちらから ご覧ください。

お申し込みは <終了>しました。



現在次の3つのジオツアー参加者を募集しています。

画面右上の「予約」ボタンをクリックして申込み下さい。<終了しました>

いずれのツアーも
弁当持参、参加費¥1,000、他にバス代が必要

次のアドレスにメールで申し込むこともできます。
[email protected]
必要な記載事項:①貴方の名前 ②メールアドレス ③電話番号 ④ツアーの番号とタイトル
(万一の安全確保の情報として)⑤住所 ⑥年齢

雨天で中止する場合は、前日夕方の天気予報で決定し、お知らせします。 <>

③平井川上流の多彩な付加帯 (雨で中止)

期日:10月15日(日)AM09:10 武蔵五日市駅前に集合。
 09:30発つるつる温泉 行きバスに乗車 雨天中止 
見所:平井川上流部には、微細なプランクトンの死骸が硬い岩となったチャートや、火山島本体を作った玄武岩、その上部に発達した珊瑚礁が岩になった石灰岩など、太平洋の遙か彼方から海洋プレートに乗ってやってきた多彩な岩石が分布しています。足場が悪いのですが、ロープなどで安全を確保、貴重な岩体を観察出来る最後のチャンス!?かも
<写真はトバの大岩> 

④断層という名のあなたを訪ねて<終了>

期日:10月29日(日)AM08:45 武蔵五日市駅前に集合。
 09:00発数馬行きバスに乗車 雨天中止
見所:五日市周辺に及んでいる仏像構造線は、秩父帯と四万十帯を境して遠く九州まで続く大断層です。今回は畔荷田から佛沢の滝まで歩きます。今まで佛沢の滝はこの断層を流れ落ちる滝と説明されてきましたが、我々の詳細調査ではどうも違うことが解ってきました。その実態とは?
<写真は青木平大屈曲に見える仏像構造線<><>

⑤古道と勝峰山大展望<終了>

期日:11月11日(土)AM08:50 武蔵五日市駅北口集合。改札口から右側の地下道を進む。雨天中止
見所:勝峰山は石灰岩の山、青梅道はその昔江戸城修復のために石灰を馬で運ぶ道でした。また石灰岩はセメントなどに加工されるために大量に切り出され五日市岩井線で運ばれました。古道や廃線跡をたどり地形・地層を観察しながら勝峰山を目指します。勝峰山はこの周辺で最大の石灰岩体で、カルスト地形の観察、晴れていれば雄大な展望が広がっています。
<写真は勝峰山の石灰岩露頭>

2022年度 ジオツアー

 

 🌠12月11日「石探検ツアー~秋川沢戸橋下川原の石を調べよう」
 🌠09月03日「冷風体験檜原風穴!! 柏木野の埋もれた遺産を訪ねて」

 🌠03月15日「横沢入と秋川川原の五日市町層群をめぐる」 

 🌠01月10日(祝)フィールドワーク 「生田緑地と上総層群飯室層のジオ散歩」

2022年12月11日「石探検ツアー~秋川沢戸橋下川原の石を調べよう」

 冬晴れの日射しが暖かい沢戸橋下の川原にツアー参加者14名、スタッフ6名が集まった。今日は石ツアー。まずスタッフの鈴木さんから沢戸橋下の地質構造の解説。午前中は川の石の種類とその傾向を調査。午後はその石のふるさとを知るという。

最初にスタッフの松本さんから「岩石のでき方」について、1)火成岩:マグマが冷えてできた 2)堆積岩:堆積物が積み重なった 3)変成岩:もとの岩石が熱や圧力で変成した、各々出来方と見分け方が詳しく説明された。

その上で秋川渓谷にある石を上図のように16種に分類。

石調査の道具を渡されて、5グループ分かれて調査開始。厳格に1m四方に区切られた中の石を1つ1つどの種類かを判別し区分け。各種類毎に個数とその割合を求めた。

調査結果の例を上図に示した。圧倒的に砂岩優位で、普段特定の石を探して歩く時と違い、三頭山由来の石や秩父帯の石、遠洋性の堆積岩などは少ないことに驚く。尚石のふるさとについては地質図を見ながら詳しい解説を聴いた。

2022年09月03日(土)会員向けガイドツアー「冷風体験檜原風穴!! 柏木野の埋もれた遺産を訪ねて」 会員参加13名 スタッフ4名

 檜原風穴は、柏木野集落から笹尾根の連行峰への登山道の途中で、四万十帯の砂岩層にある。夏、峰からの暑い空気は岩塊の下の隙間を通過しながら地塊の冷気で冷やされて冷風になる。冬は冷たい空気が逆に上昇しながら夏に暖められた岩塊の熱で温風となって上昇する。外気温との温度差は風穴を構成する岩によって異なり、溶岩が最も温度差があり砂岩などがそれに続くという。檜原風穴は、明治期養蚕の盛んな時期に、蚕の卵を冷やし孵化時期をずらして年数回の養蚕ができるようにするために活用した「自然産業遺産」の痕跡である。

風穴のしくみ

檜原風穴は角礫砂岩が崩れて積もったような構造になっており夏、山からの外気は岩の隙間で冷やされ麓に降りてくる。清水長正先生の計測によれば7~8月の温度差は20℃にもなるという。

参加メンバー達々

急な山道を登っていくとやがて平らな鞍部になり、杉林の奥にその風穴はある。温度差を作る礫岩は山の斜面からそこに堆積して風穴になる。
冬はそこの冷気を暖めて山頂方向に温風を送る。

風穴の前にブナ林

ここは標高500m足らずなのに、ぶなの大木があり幼木も育っていた、、、と。この付近でいえば、三頭山(標高1531m)の山頂部と同じような気候なの?

風穴石室内部

冷風を石室の中に導き蚕の卵の孵化(ふか)の時期を制御した。蚕の卵は自然の中では冬を越して春に孵化する。これをこの地方では年4回飼育できるように(孵化温度7.2℃)制御していた。

石室想像図

養蚕は日本の主要産業。日本の気候は桑の生育に適し明治期には外貨獲得大きな成果を上げた。明治末蚕種貯蔵枚数は3,500余りが大正3年には33,500枚にもなっており石室は3号に増設された、と。

2022年03月15日(火)会員向けガイドツアー「横沢入と秋川川原の五日市町層群をめぐる」

「五日市町層群」は五日市盆地とその周辺に分布する新第三紀中新世の海成層で、陸からの距離や火山活動の影響の有無によって部層ごとに岩質の違いがあります。そのうち伊奈砂岩部層の石はかつて石材として利用され、横沢入里山保全地域の山中には広い範囲に石切場跡があります。秋川の川原では東西に各部層が並んでおり、それぞれの特徴を確かめながら歩くことができました。

横沢入にて

対岸は、五日市の海が海退した時の角礫岩「網代層」の崖

横沢砂岩泥岩部層
砂岩部分が突出

2022年1月10日(月祝)フィールドワーク 「生田緑地と上総層群飯室層のジオ散歩」

  生田緑地の散策路は、多摩丘陵東南部(多摩Ⅱ面と言う)を構成する三つの要素が下から順に現れる地層観察の好適地です。標高50メートルまでは約120万年前の飯室層、50メートルから60メートルまでが約30万年前の「おし沼砂礫層」、その上が関東ローム層。講師役のAさんを質問攻めにしながら地層を見て歩き、午後は宿河原堰下の多摩川で飯室層の化石採集もしました。参加者15名 スタッフ6名

2021年度 ジオツアー

🌠11月23日(祝)構造線グループ主催のガイドツアー「 五日市−川上構造線を追うー構造線というあなたを訪ねて」現在 下見再検討中

🌠10月20日(水)化石グループ主催のガイドツアー 「アキシマエンシスと多摩川の上総層群をめぐる」終了
🌠7月24日(土)事務局主催 「五日市盆地の基盤を考えるーあきる神社から広徳寺へ」 終了
🌠04月11日(日)「昔の生活は雲上にあった:重要文化財小林家住宅&稗さす田倉家を訪ねて」終了

2021年10月20日(水)「アキシマエンシスと多摩川の上総層群をめぐる」

  化石グループ主催のガイドツアーで会員・役員を含め24名の参加を得て実施しました。
「アキシマエンシス」は郷土資料館を併設する昭島市市民図書館で、上総層群から産出した化石をたくさん展示しています。
化石作業室ではレプリカを作成中のアケボノゾウ臼歯化石産状標本を見せてもらいました。

 その後多摩川へ移動し川床の上総層群小宮層を観察しました。 

アキシマエンシス館前にて

アケボノゾウ臼歯化石(長岡徹氏:当会会員)等により発掘

 多摩川の上総層群で化石掘りの解説を聞き体験

2021年7月24日(土)会員向けガイドツアー 事務局主催 五日市盆地の基盤を考えるーあきる神社から広徳寺へ

 2021年も新型コロナ感染症の危機が継続し活動制限が続きました。そこで昨年に引き続き、近場でのフィールドワークが企画されました。
五日市の町から出かけあきる神社から小庄川原へ、対岸の広徳寺から佳月橋を渡って再び市内の郷土館へ。参加者14名+スタッフ7名でした。
内山会長のまとめ説明は「五日市盆地の縁から縁へと往復する今回のコースは、河川堆積物の入れ物である基盤の形を想像し、検証するコースでした。歩いてみて、この入れ物はお椀のようなきれいな形ではなかったことが分かりました。段丘を形成した秋川の流れは、この複雑な基盤に制約されて流れていたはず。ツアーは、言わば「五日市盆地の地形発達史」を考える旅となりました。」

あきる神社の井戸 
深さは4.5m、五日市街中の井戸は10m以上も。2万年前以前は秋川は街中を流れていた?

鳥の巣石灰岩
あきる神社近くの河岸段丘2.5面にある岩がサンポールで発泡 こんな所に鳥の巣?

小庄泥岩部層 沢山の珍しい化石を産出する特徴的地層。
ストロマトライトではなくコーンインコーン。四万十帯のスランプも。

広徳寺 池でコウホネの花とトンボヤゴを探す。すぐ近くの沢には、秩父帯の上に幸神層が重なっているという。

五日市郷土館裏の西沢の滝
15Maの海に堆積した幸神礫岩部層、礫岩と砂岩の互層で砂岩が侵食されて凹んでいる差別侵食がみえる。

2021年4月11日(日)「昔の生活は雲上にあった:重要文化財小林家住宅&稗さす田倉家を訪ねて」

 好天の春の日、檜原村ジオサイト発掘グループの主催で、会員を含め17名の参加者を得てコロナ禍で2年越しのガイドツアーを行いました。
「稗さす(へーさす)」田倉家に生まれた田倉栄さんをガイドに迎えて、生き証人の田倉さんの「雲上にあった昔の生活」をお聞きしました。
小林家には、生活に使った調理道具や竈跡、昔のひな人形などもあり、建物は立派に整備されています。
また田倉家は、今でも生活できるように保たれており、この山の暮らしに対する栄氏の並々ならぬ愛を感じることができました。
三つ葉ツツジが咲き誇り、ワラビや木の芽畑も手入れされており、花に囲まれた楽しい1日を過ごしたツアーでした。

稗さす田倉家の庭で栄氏の説明を聴く

登山口にある春日神社

麓にある雨乞いの滝

2020年度ジオツアー

★ 2020.12.05 ジオガイドツアー 古道をたどって、勝峰山に 登ろう 参加者 22名 

★ 2020.11.07 ジオガイドツアー 河岸段丘と湧水―秋留台地 東端地域自然と人 参加者 25名

★ 2020.10.24 ジオガイドツアー 「枕と素麺の間」海から来た地層を山中で見る 15名
🌠 2020.08.18 フィールドワーク  光厳寺・五日市川上構造線・戸倉城・秋川流域の地質区分・岩石等 18名
🌠 2020.01.07 フィールドワーク 飯能周辺ー丘陵の始まりを見る 17名 

2020.12.05 ジオガイドツアー 古道をたどって、勝峰山に 登ろう

 
武蔵五日市駅から北に、地質時代の地層を古い方へさかのぼりながら勝峰山(標高454m)へ登るコースで、参加者17名、スタッフ6名。駅からすぐに青梅古道にはいり、切通しの坂をぬけて、第四紀の段丘の上に出ました。往時には大切な道であったことがしのばれます。 

段丘から三内川河床に降りて、川沿いに少し下ると、対岸に新第三紀の五日市町層群のうち、上流側に下位の小庄泥岩部層が、下流側に上位の舘谷泥岩部層が、地層が高角で重なっている露頭がみえます。五日市町層群が東に大きく落ち込んだために、このように地層が立った姿になったといいます。川向こうにつけられたひっそりとしたつづら折りの道が「まいまい坂」です。慶応2年武州一揆の時には、北から青梅古道を進んできた一揆勢が、防衛隊と衝突し壊滅した古戦場でした。 

 グミの木峠をこえ平井川河床へ、そこは礫岩の世界で、先に見た五日市町層群のうち最下位の幸神礫岩部層です。 

川に沿って上流に向かい、勝峰山へ登ります。足元にチャートの露岩が顔を出し、中生代ジュラ紀の付加体である秩父帯に入ったのです。さらに登っていくと石灰岩採掘跡の大岩壁が眼下に見えてきました。ここの石灰岩は古生代ペルム紀のもの、チャートは中生代三畳紀、これらはジュラ紀付加体の砂岩泥岩層の中に岩塊として含まれているのだといいます。ゴールの勝峰山山頂ではこの山にまつわる平将門の伝説を聞きました。 

悠久の大地の営みの痕跡をみて感動し、またそこに織り込まれていた先人たちの足跡をしのびながらのジオツアーでした。 

 

小机段丘の形成を考える

五日市町層群 小庄泥岩部層(左)&舘谷泥岩部層(右)

平井川で見られる幸神層

勝峰山からの眺め

2020.11.07(土) ジオガイドツアー 河岸段丘と湧水―秋留台地 東端地域自然と人 

 よく晴れた秋の日のジオツアー、参加者19名スタッフ6名総勢25名。ここは秋川流域の中では一番新しい地質年代の地域、そこにはヒトの生活があり、ジオとヒトとの関わりを想像し感じることのできるところです。秋留台地に立つと目の前には畑、西方には2億年から1億年前の秩父帯、四万十帯の山々。更に左には500万年前の丹沢山地、300万年前の加住丘陵、10万年前の富士山。右には260万年前の草花丘陵というように様々な地質年代の地域が一望のもとに見渡すことができます。 
 坂を上り下りして何千年かの前に形成された河岸段丘を感じ、その段丘崖からの湧水と池を見学。縄文草創期の遺跡である前田耕地遺跡では、昨年出土した炭粒を放射性炭素年代測定により測定したところ、15,500年前の日本の最古級のものであることが分かりました。この遺跡からは鮭類の魚の歯も多く見つかっており、15,000年以上前にはこの辺りに秋川が流れていたという事も分かるのです。 

八雲神社の池 秋留台地の豊かな湧水

前田耕地遺跡 

2020年10月24日 ジオガイドツアー 「枕と素麺の間」海から来た地層を山中で見る 

 コロナ禍の最中なので会員限定で行い、参加15名でした。あきる野市上養沢の「ビリ窪沢」は遠洋火山島起源の多彩な岩石(玄武岩・石灰岩・それらの多様な混在岩)が見られる沢です。途中の無名滝では右岸の崖面に枕状溶岩を見ることができます。最奥の「ソーメン滝」は川に直行して分布する層状チャートの滝で、水流に磨かれて層の一枚一枚が浮き出した滝面はみごとです。 

参加者の面々 総勢15名

びり窪沢への道

枕状溶岩の滝 滝壺に丸い溶岩が累々

見事な層状チャートのソーメン滝 

2020年08月18日 フィールドワーク  光厳寺・五日市川上構造線・戸倉城・秋川流域の地質区分・岩石等 

 2020年3月末頃から新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、その予防のため大勢で集まることの禁止、密を避ける、マスクをするなどが求められ活動が大きく制限されました。このため全体会やジオツアーなどが中止されてきました。
会員同士の交流も疎になっていたので、近況の報告とコロナ禍の活動について話し合うため全体会を行うことになり、会議前にミニフィールドワークを行ないました。フィールドワーク参加者18名 会議参加者+6名 

戸倉テラスで出発確認

コロナ対策と熱中症対策を

光厳寺山門

山号は鷲峰山: 建立者良弁僧正が幼少時鷲に攫われたという逸話から、地域で最も古い禅寺

釈迦牟尼如来

北朝第4代光厳院が滞在したという記録や扁額がある

城山山頂

1300年代(鎌倉•室町)の支配体制下で、地侍達が有事に戦い・逃げ込むために作った城

山頂直下にある井戸を確認 

今でも水が湧いている

2020.01.07 フィールドワーク 飯能周辺ー丘陵の始まりを見る 

 第2回フィールドワークは、2020 年1月7日(火)飯能方面で実施、参加者17名でした。 
今回のフィールドワークの見どころは、次の5点で、山地と平野の間にある、丘陵地の様子を観察することが目的でした。 
1)天覧山(197m)のチャートと石仏、地形展望   2)飯能市立博物館の見学
3)矢颪(やおろし)テフラ・飯能層下部の礫層の観察 4)飯能河原での石の観察(主に秩父帯の岩石) 
5)入間川河床の宇宙からも見える矢颪凝灰岩(2.5Ma のテフラ)の大露頭と石英閃緑岩の礫を含む礫層 

いざ天覧山へ 基本の地層は秩父帯(中生代ジュラ紀)

チャートの山に仏達々
十六羅漢石仏

飯能博物館の軍茶利明王
飯能市域の山岳仏教の代表仏

博物館横の谷にあるテフラ
水流が運んだものでクロスラミナが見える。厚さ約40cm

飯能河原の矢颪テフラ 下層に黒点の輝石、上層はラミナ

2019年度ジオツアー

🌠2019.11.17 (日)逆沢の不思議発見 五日市の大断層をたどる スタッフ7名 参加者23名
🌠2019.09.22(日)五日市憲法の里を訪ね、鳥の巣石灰岩を見る日 スタッフ6名 参加者18名 
🌠2019.07.25(木) フィールドワークin寄居 by 本間岳史先生 参加者15名

2019.11.17(日)逆沢の不思議発見 五日市の大断層をたどる

 五日市ー川上構造線の実態をたどるグループが発足して、その1回目のガイドツアーを11月17日(日)に行いました。スタッフ7名、参加者22名。
逆沢は今熊山を源流として秋川の流路とは逆に西に向かって流れています。これは五日市ー川上構造線に沿ったものと考えられています。ツアーではこの源流に向かって構造線をたどる予定でしたが、台風19号の影響で林道が崩壊し先に進むことができませんでした。先ず、刈寄沢堰堤下にある構造線露頭の観察。もともと秩父帯と四万十帯を境する仏像構造線が、この付近では五日市ー川上構造線と重なっており、構造線露頭では、右側の茶色の砂岩やチャートが秩父帯、左の灰黒色の千枚岩が四万十帯です。ガウジとは、断層の破断でもとの岩石が細粒に破砕され粘土化したもので、その断層面には鏡のようになった鏡肌や条線が観察されます。逆川はこの先でも所々にガウジを見ることができますが今回はここまで。午後は、戸倉の横井戸、秋川の筏流し(林業)に関わる職人たちが信仰した聖徳太子の石碑などを観察。更に沢戸橋下の川原で秋川が運ぶ石を集めその分類、チャートを使った火起こし体験などを行いました。

刈寄沢にあるガウジと鏡面肌

聖徳太子石碑

戸倉の横井戸

沢戸橋下 チャートや秋川が運ぶ石々

2019.09.22(日)五日市憲法の里を訪ね、鳥の巣石灰岩を見る

 初めてのジオガイドツアーは五日市憲法の里で、スタッフ6名、参加者18名で深沢谷を訪ねました。ここはバス便がなくタクシー分乗で真光院(臨済宗建長寺派)のお寺前まで行きました。五日市憲法草案が眠っていた深沢屋敷はすぐ先。その蔵の前で憲法草案を起草した千葉卓三郎の生い立ち、仙台藩の下級藩士、五日市の勧能学校2代校長になったこと、明治14年の草案起草から3年足らず31歳の若さで亡くなったことなどを聴きました。また千葉を金銭的・精神的に支えた深沢家の深沢権八とその父の業績など、ガイド役スタッフの丁寧な解説に聞き入りました。
 その後は石灰岩岩体めぐりで、「千年の契り杉」「山抱きの大樫」は古生代の火山島珊瑚礁が起源、有名な「鳥の巣石灰岩」はジュラ紀末の大陸沿岸に発達した珊瑚礁起源であることなどの解説を聞きながら山ハイキングを楽しみました。
 更に五日市の町まで歩き、東町観音堂を見せてもらいました。ここには、阿弥陀如来像、聖徳太子像など立派に保たれた仏像たち。そればかりでなく、千葉や権八を中心にした民権派の壮士たちが教師を務めた革命的学校「勧能学校」の跡地だといいます。明治初期の革命的雰囲気の話を面白く聞いたツアーでした。

深沢屋敷跡

千年の契り杉

鳥の巣石灰岩

勧能学校跡にある大使像

2019.07.25 フィールドワークin寄居 by 本間岳史先生

 秋川流域ジオの会初めてのフールド学習会は夏の日差しが暑い7月25日(木)に、会員15名で埼玉県寄居地域に行くことになりました。
ガイドは元埼玉自然博物館館長の本間岳史氏にお願いすることができました。
 まず訪れたのは、勇壮な荒川にかかる正喜橋を渡った先にある鉢形城跡、ここは文明8年(1476)関東管領であった山内上杉長尾景春が築城したと伝えられ、後に小田原の北条氏康の支配下で北関東支配の拠点として、また甲斐・信濃からの侵攻への備えとして重要な役割を担いました。 天正18年(1590)の豊臣秀吉による小田原攻め以後は、徳川の支配を受けることになりました。
園内には、高木のセコイア、曙杉(メタセコイヤ)、落羽松(ラクウショウ)などの珍しい木もありました。
 次のポイントは、玉淀河原で、寄居酸性岩類と呼ばれる岩石の観察。これは、流紋岩質溶結凝灰岩や花崗斑岩、石英斑岩などを含むもので中央構造線の北側から南方に押し被されたクリッペ(根なし地塊)、約6OMa頃の岩石とのことでした。さらに荒川を遡って象ヶ鼻へ。降り立つことさえ大変な所で、先生が刈り払いをしてくれたとか。切り立った大岩は、マグネシウムや鉄などの重い元素を含む「輝石」という御荷鉾緑色岩の仲間。宮沢賢治がこれを採集したことでも有名だといいます。更に八高線鉄橋下では、石の採集と分類を行い、違った地域での石の違いも楽しみました。

鉢形城跡で本間先生(中央)

セコイア

象ヶ鼻

荒川の石